そまらば日誌

『身近に感じる伝統工芸』を目指して、絞り染めでものづくり!

「誰もお前の作品なんて見ていない」

 

週刊少年ジャンプの今や看板漫画家と思われる松井優征センセーはかのインタビュー番組でたしかこう言った。

 

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「漫画を描いていく上で心に命じていたのが『誰もお前の作品なんて見ていない』ということなんです」

 

と。

 

これは毎日さまざまな作り手から大量に出品が繰り返されるハンドメイドマーケットにブツを登録している私にも言えることである。いくらわが子のように慈しんで生まれてきたブツであろうと、油断していたらサイトの片隅に埋もれてないも同然の扱いになってしまう。それが現実。

 というか、私のようにモノを作って売ってる身ばかりでなく趣味でも誰かに見てもらおうってんなら意識したほうがいいことのように思う。

だから読者諸君に心を鬼にして言おう、

 

『誰もお前の作品なんて見ていない』

 

と。

 

まずは現実を受け入れることだ。ハンドメイドサイトの例でいくなら、そうだ、「これ絶対傑作だわ~私すごいわ~マジ天才!」といった自信に溢れすぎた一品をサイトに投下投稿してみるのだ。

あなたの腕次第でもしかしたらお気に入りは何個か入るかもしれない。最初のうちは新作コーナーに作品が露出しているから見てくれるかもしれないが、時間が経てばそれもなくなる。

 

そんなこんなで、売れただろうか?

 

「いやいやいやいや、私は過程が楽しければそれでいいの!」というなら別である。「自分で作った!サイトに出品した!誰かが見てくれる(かもしれないことを夢想している)だけで楽しいの!自分が楽しければそれでオッケー!」ならいいのだが、「せっかくブツを生み出したんなら見てほしいし買ってほしくないか?」と私は思うのだ。

 

もしそう思うのであれば、彼が番組内で言った『足を止めさせる工夫』が必要になるのだ。

 

彼の表現媒体は週刊誌。週刊誌にはえーと、どのくらいの漫画が毎週載ってるんだろう、20くらいか?(適当)

そこでお客さんである読者はまずは自分のお気に入りの漫画を読むだろうと新参漫画家だった彼は想定した。既に有名漫画家の地位を築いている作家ならほうっといても客は読んでくれる。が、そのときの彼は新参。ハンドメイドマーケットと同じく最初は華々しくデビューなんてさせてくれるかもしれないが、それも最初だけ。あとは自力でなんとかして客に自分の作品を読んでもらわねばならぬ。じゃないと舟が沈む。

そこで彼はいくつかの戦略を立てて連載に挑むわけである。

 

具体的にはもう面倒くさくなってきたので気になっちゃった諸君は彼の出た番組を動画なり再放送なりで見てちょうだい。そのほうがいい。誰かの2次情報を聞くよか1次情報を見て自分で感じるそれも大事。つまるところyouのtubeで松井優征を検索だ。

 

 

余談だが番組を何回か見てると後半の佐藤オオキさんがいい味出してくる。

おかん力というか、受け止める力のある人なのかなと思った。まるで兄と弟のような感じのニュアンスのある2人のインタビューである。