そまらば日誌

『身近に感じる伝統工芸』を目指して、絞り染めでものづくり!

文脈で語る

 

発送作業で郵便局に出かけたら、ちょうど郵便局自体もやってきた郵便物たちを発送する時間だったようで出会ったのが台車くん7号でしたみとですこんばんは。

 

なに台車くん7号って。窓口が列になってたので順番を待ちながら日本のアニミズムをひしひしと感じておりました。

そこで私めは『名前をつけると大切に扱うだろうという狙いだろうか?』とか考えちまう。

 

 

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ストール2本できたーので、明日撮影かな~!

緑の色合いが2本それぞれ違う感じで出たので面白くなった。

緑が好きな『そまらば』でござい。

 

 

今日はものづくりは技術と、そして技術だけでもねーよというお話。

伝統工芸の『絞り染め』という文脈において、産地の齢90を超えるおばあちゃんがたほどプロフェッショナルな存在もないだろう。彼女らは小学生になったころからおこづかい稼ぎがてら稼業の絞り加工を手伝っているわけだ。実に半世紀以上にもわたって絞り続けている。

その技をご覧いただくとこんな感じ。

 

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目にもとまらぬ早業である。

伝統工芸の端クレ野郎のみとが目指すのはこの域、なのかもしれないが、頭の端では今の時代だと技術だけでは食っていけないと思っている。

実は産地での多くは現在では加工を中国に委託していたりする。つまり日本での絞り手はおばあちゃんぐらいの年齢の人で人材がストップしている。みとが見てきた限りでは30~40歳くらいの働き盛りで絞り専業の人は見かけなかった。最近になってメイドインジャパンの名のもとに伝統工芸も再び注目を浴びるようにはなってきて若いコもやってくるようになったが、だがぶっちゃけこのおばあちゃんみたいな人はしばらく、もしくはもう2度と現れないかもしれない。

彼女らの生きた時代には高額の着物や浴衣が必要とされてきたのだろう。息子を大学に入れるための学費を稼ぎ出すことができるくらい活気のある時代だった。そんな時代だからこそ彼女らの技術もまた必要とされ磨かれていった。今となっては着物を着る機会は少ないし、浴衣は夏祭りの時だけだ。それも、プリント生地で安価な品が多く出回る世の中だ。昔ほどの勢いはもうない。つまり、彼女らが生きた時代にあった環境はもうないのだ。

ということでまー、時代が時代で便利になったぶん作る能力が下がってるよねって話です。下がってるっていうか磨かれてないのか。

だけど今となっては技術だけが高けりゃいいってもんでもなくって、時代に合ったカタチで提供するアイデア、っていうのが求められているんだろーな~って思うところである。私は植物や自然が好きなのでナチュラルなニュアンスを絞り染めで表現しているけど、同じ絞り染めでもモードな雰囲気だって演出できる。日本の文化『カワイイ』ニュアンスの絞り染めってのもできるだろう。

どの文脈を選ぶか、なのだと思う。そこに個性が表れ、選んだ文脈に応じた顧客も表れる。

 

 

って感じっ

的は1つに絞ってドキュン!だ。

ではおやしゅみー。